腸チフス
原因
腸チフス菌によって起こる急性熱性疾患です。感染経路は、腸チフス菌に汚染された飲食物の経口感染がほとんどです。
感染したヒトの便や尿に汚染された水、氷、食べものを取ることによって移ります。ごく少量の菌によって感染することもあります。また、男性同性愛者による性行為でも感染します。
症状
潜伏期間は1~4週間程度で、発熱、下痢、倦怠感、頭痛、食思低下、バラ疹、肝脾腫などです。重篤になると、発症後2~3週後に腸管出血や腸管穿孔を合併し、生命の危険を伴うこともあります。
海外渡航時の注意点
腸チフスの感染が最も深刻なのはアジア地域ですが、先進国を除くほとんどの国や地域にておいて中等度の感染リスクがあります。アジア、中東、東欧、アフリカ、中南米等流行地域へ渡航する2歳以上の方で、特にインドをはじめとする南アジアに数日でも滞在するのであれば、ワクチン接種を強く推奨します。
衛生状態の悪い地域へ渡航する時は、ワクチン接種に加え下記のような注意が必要です。
- 水道水、氷は飲まない。例え一流ホテルであってもリスクはあります。ミネラルウォーターなどを飲むようにしましょう。
- 生野菜、カットフルーツは原則食べない。
- 野菜、魚介類などは加熱したものを食べる。
- 屋台など衛生状態が悪い場所での飲食はなるべく避ける。
取り扱いワクチン
- 未承認ワクチン(輸入)
- Typhim Vi (Sanofi Pasteur社)
ワクチン接種スケジュール
ワクチン名 | 0日 | 1週間 | 2週間 | 3週間 | 4週間 | 6ヶ月 | 12ヶ月 | 追加の目安 | ||
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未承認 | Typhim Vi | 初回 | 2~3年後 |
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