おたふく風邪
原因
疾患の正式名称は流行性耳下腺炎です。
おたふく風邪は「ムンプスウイルス」が原因で起こります。
感染経路は咳などの飛沫感染や、唾液などでの接触感染です。感染力が強く、家族や保育所、幼稚園、小学校など子供同士が密接に接触するところで流行します。同居家族で97.5%、学校・幼稚園などの集団クラスでは90%近くが感染すると報告されています。
症状
潜伏期間は2~3週間で、突然の発熱や両側あるいは片側の耳の下の腫れと痛みが起こります。他に膵臓・精巣・卵巣など全身の分泌に関わる臓器にも炎症が生じることもあります。そのため、特に男性不妊や難聴は後遺症として問題になる事もあります。
海外渡航時の注意点
会社などから海外へ出張や転勤で派遣される年代は、帯同するパートナーを含めて30歳代から40歳代であることが多く、特に麻疹・風疹の免疫を十分に保有しない感受性者が多い世代と一致します。これは妊娠可能年齢に相当し、麻疹・風疹・おたふくかぜ・水痘では感染した場合に胎児及び妊婦本人に重大な影響がもたらされる危険性もあります。このことを念頭に置き、海外に渡航する機会を据えて、積極的な抗体検査・ワクチン接種が推奨されます。
おたふくかぜは小児の定期接種には含まれません。
※妊婦の方には接種できません。また、妊娠されていない方も、接種後2カ月程度の避妊が必要ですのでご注意ください。
取り扱いワクチン
- 国内承認ワクチン
- おたふくかぜ (北里薬品産業株式会社)
- 未承認ワクチン(輸入)
- MMR 【麻疹・おたふくかぜ・風疹混合】 (Glaxo Smith Kline社)
ワクチン接種スケジュール
ワクチン名 | 0日 | 1週間 | 2週間 | 3週間 | 4週間 | 8週間 | 6ヶ月 | 12ヶ月 | 追加の目安 | |
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国内承認 | おたふくかぜ | 初回 | (2回目) | 抗体検査の 結果次第 | ||||||
未承認 | MMR | 初回 | (2回目) | 抗体検査の 結果次第 |
※留学などで2回接種が必要な場合は、初回より4週間以上間隔を空ける必要があります。
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※金曜は21時まで診療