破傷風

原因

世界中の土壌中に広く棲息する嫌気性菌である破傷風菌が、手足などの傷口(多くは自分でも気付かない程度の小さな傷口)から体内に侵入し、組織中で発芽、増殖し、強力な神経毒(テタノスバスミン)を作りだすことにより発症します。

※東日本大震災の復興作業ボランティア(がれき撤去など)の方々の多くが破傷風に感染したことも記憶に新しい事実です。津波の影響で一時的に衛生状態が悪くなり、破傷風菌が被災地に蔓延したこと、多くの方々の破傷風に対する免疫が弱くなっていたことなどが原因と考えられています。

症状

潜伏期間の3日~3週間を経て、傷の周辺のこわばりや全身のだるさが出現します。その後、開口障害およびそれに伴う食物の摂取困難、首筋の張り、構語障害による会話困難を生じ、それが高度になると痙笑という顔面筋の拘縮に伴う破傷風独特の笑ったような顔貌を呈します。
さらに症状が進行すると頚部の筋肉や背筋の拘縮を生じるため全身が弓なりの姿勢となります。症状が呼吸筋に及ぶと呼吸が不可能となり死に至る事もあります。致死率は10-20%と高値です。

海外渡航時の注意点

幼少期の定期接種で破傷風を含む3種混合ワクチン:DPT(現在は4種混合ワクチンDPT-IPV)を接種していますが、長期間追加接種をおこなっていない場合、免疫が弱くなっているか消失している可能性があります。
また、破傷風菌は世界中の土壌に存在するため、長期・短期問わず、全ての渡航者に予防接種が推奨されています。交通事故やスポーツなどで外傷のリスクがある方、災害支援に従事する方、動物や土壌を扱う方は強く推奨されています。
なお、DPTが定期接種化された1968年(昭和43年)以前に出生した方や、ワクチン接種の副反応が問題となり、接種をしていない1975年~1980年頃に出生した方は、特にハイリスクであり、国内外を問わず免疫の付与が望ましいとされています。

取り扱いワクチン

国内承認ワクチン
  • 破傷風トキソイド(武田薬品工業株式会社)
  • DT 【小児用:ジフテリア・破傷風混合】(一般財団法人 阪大微生物病研究会)
  • DPT 【ジフテリア・百日咳・破傷風混合】(一般財団法人 阪大微生物病研究会)
  • DPT-IPV 【小児用:ジフテリア・百日咳・破傷風・ポリオ混合】
    (一般財団法人 阪大微生物病研究会)
未承認ワクチン(輸入)
  • Tdap 【ジフテリア・百日咳・破傷風混合】(Glaxo Smith Kline社)

ワクチン接種スケジュール

ワクチン名 0日 1週間 2週間 3週間 4週間 8週間 6ヶ月 12ヶ月 追加の目安
国内承認 破傷風 初回 2回目 3回目 10年後
国内承認 DT 初回 10年後
国内承認 DPT 初回 10年後
国内承認 DPT-IPV 初回 10年後
未承認 Tdap 初回 10年後
  • 基礎免疫がない方、1968年以前生まれの方、小児期に定期接種を3回以上していない方は、3回接種を推奨します。
  • 基礎免疫がある方は、1回の追加接種で10年以上の抗体が持続します。
  • Tdapは定期接種以降の追加接種用です。

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※金曜は21時まで診療

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