黄熱病

原因

ネッタイシマカなどの蚊によって媒介される急性で致死性の高い熱性疾患です。西アフリカと南米のアマゾン川流域に最も多く、媒介蚊の発生する雨季に多いと言われています。
90年代には世界中で20万人もの患者発生があると推定されており、その90%がアフリカでの発生でした。流行地域の住民の致死率は5%以下ですが、免疫のない集団では爆発的な流行拡大が起き、死亡率は60%に達するといわれています。

症状

潜伏期間は通常3~6日で、発病は頭痛・眩暈・高熱で突然始まり、その後徐脈が現れます。黄熱の代表的な徴候は黄疸・出血・蛋白尿です。その他の症状として、嘔吐・結膜出血・顔面紅潮・せん妄(意識混濁に加え錯覚や幻覚が見られる状態)などがあります。免疫がある場合致死率は5%以下だが、それ以外の流行時は60%の致死率になるため、予防接種を受けていない人にとっては致死率の高い危険な病気です。
危険地域と各国の要求に対しては、リンクを参照ください。
FORTH|黄熱について|各国・地域の黄熱予防接種証明書要求及び推奨状況について
最新の要求国の確認は、各国の大使館、領事館にお問い合わせ下さい。

ワクチンの接種について

黄熱ワクチンは当クリニックでは接種出来ません。接種可能な機関は下記を参照ください。
FORTH | 黄熱について|黄熱ワクチン接種機関一覧

海外渡航時の注意点

国際間で重篤な感染症の伝播を予防するために、入国者に対して黄熱ワクチン接種を義務付けている国もあります。このような接種が義務付けられている国に、黄熱予防接種証明書を持たずに渡航すると、入国できない事があるので注意が必要です。また、各国の要求については渡航国だけでなく渡航経路の確認が必要となります。同じ複数の国を回っても「順序によって要求が異なる」ことがあるので注意が必要です。

経路例1:(日本→タンザニア→ケニア→日本)
黄熱ワクチン接種証明書不要(推奨)

ケニア黄熱に感染する可能性あり
ワクチン接種記録黄熱危険国からの入国の際に提示が必要
経路例2:(日本→ケニア→タンザニア→日本)
タンザニア入国時に黄熱ワクチン接種証明書必須

タンザニア黄熱に感染する可能性なし
ワクチン接種記録黄熱危険国からの入国の際に提示が必要

また、海外で蚊を媒介する感染症から身を守るには、まず蚊に刺されないようにすることが必要です。長袖・長ズボンを着用し皮膚の露出を可能な限り避けましょう。また、虫よけスプレーやローション等の使用を推奨します。国内で販売されているものは、有効成分の濃度が低いので、ウルトラソン※1のような有効成分を多く含んだ効果の高いものを使用することをお勧めいたします。

※1 ウルトラソン(ULTRATHON)

当クリニックで取り扱っている虫除けローションです。
日本で一般的に販売されている虫除け剤はDEET(ディート)という有効成分の濃度が低いため(12%以下)、感染症発生地域に潜む危険な蚊、ダニ、刺し蝿等には効果が期待できません。 ウルトラソンは、有効成分DEETを多く含んでおり(34.34%)、効果的な防御をより長時間に渡って行うことが可能です。その効果と安全性から、米軍では1980年より正式に採用されております。
その他、一般的な予防法についてなど 「蚊が媒介する感染症」のページに様々な情報をまとめております。是非ご覧ください。
黄熱病予防接種の推奨地域

参照:https://www.forth.go.jp/useful/yellowfever.html

取り扱いワクチン

黄熱ワクチンは当クリニックでは接種出来ません。接種可能な機関は下記を参照ください。
FORTH | 黄熱について|黄熱ワクチン接種機関一覧

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※金曜は21時まで診療

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